今日はなんの小話かというと乙一の小話です。
乙一大好きです乙一。
わし乙一と友達だからぐらいの勢いで呼び捨てにしてしまうほど大好きです。
乙一のお話は個人的に外れたことがなく、
GOTHは特に大好きであります。
今回お話するのは、乙一の「銃とチョコレート」であります。
17日の日記でも読んでいる最中であることを書きましたが、
二日で読みきったので感想を勝手に書きたいと思います。
主人公の少年・リンツ君は、父母と共に慎ましく暮らしておりました。
ところが冒頭で、リンツ君は父を肺の病により亡くしてしまいます。
その直前に、父が怪しい露天商から買ってくれた聖書を、
リンツ君は読まないながらも大切にしました。
あるときリンツ君は、聖書に挟まっていた古びた地図を発見します。
その地図こそが、巷を騒がせる「怪盗ゴディバ」への手がかりであると、
リンツ君はそのときまだ気付いていなかったのでした。
というよな物語であります。
銃とチョコレートは、
怪盗ゴディバを追い続けている国民的ヒーロー・探偵ロイズや
超がつく乱暴者のドゥバイヨルらを交えて展開していきます。
最初は、探偵ロイズが実は怪盗ゴディバなんじゃね?
と思いながら読んでいましたが、ものの見事に予想が外れてました。
読み続ける内に、超乱暴者のドゥバイヨルにハマるハマる。
真実を鋭く見抜く切れ者でありまして、行動力があり、
乱暴者によくある「実は根が優しい子」というものが欠片ほども見当たらないw
彼の奥底から表面までを染める、深い闇色の根性はいっそすがすがしい。
実はすべてにおいて他人のためを想った行動だ、とかそういうのは、
ドゥバイヨルには正直いらない。
彼はそれでいいのであります。
ああかっこいいよドゥバイヨル。
読後は何とも言えない安心感がありました。
嗚呼、こうなって良かったのだな、という感じが。
某J氏がハードカバーで購入していましたが、
個人的に好きな作家補正を差し引いても正解だったと思います。
装丁がとにかく凝っていてかっこよい。
が、ただひとつ不満。
挿絵が超こえぇ(つД`)
そんな小話。
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